"魚つき保安林"を活用し、真鶴町の活性化につなげる産官学連携プロジェクト『真鶴スマート魚つき林』開始

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「魚つき保安林」について

御林

真鶴町 (神奈川県) には、真鶴半島先端にクロマツやクスノキの巨木が生い茂る"魚つき保安林"があります。魚つき保安林は、魚群誘致や漁場保全の目的で植林、または育成・保全されてきた森林として指定されたものです。江戸時代に幕府の命により真鶴半島先端にクロマツが植林され、以後立入り禁止の御留山になったと伝えられています。明治維新後には御料林となり、明治37年に魚つき保安林に指定されました。昭和27年に真鶴町に移管され、神奈川県県立自然公園特別地域や「真鶴半島の照葉樹林」として神奈川県天然記念物にも指定されました。真鶴町の豊かな大自然の象徴として大切に保全されてきました。真鶴町民は今でも畏敬の念と愛着を込め「お林 (御林)」と呼んでいます。

魚つき保安林の恵み

魚つき保安林は、様々な恵みを与えてくれます。沿岸部の海洋生物は相模湾随一の生物多様性を誇り、真鶴町の漁業や新鮮な「食」を支え、森林浴等の健康促進の場にもなっています。このため、真鶴町民はあらゆる世代や業種を超え、植樹や清掃活動、ライブイベント等による寄付などによる保全活動を今現在も行っています。真鶴町では、町民や民間企業、学術機関等と行政の力を結集した「魚つき保安林保全プロジェクト」を立ち上げ、この貴重な大自然を未来に引き継ぐことに取り組んでまいります。

KDDI研究所「自由視点映像」について

「自由視点映像」は、映像空間の視点を自由に操作できる技術です。
複数台のカメラで撮影した映像情報をもとに、実際にカメラは置かれていない場所の視点からの映像を合成し、見ることが可能です。
例えば、サッカーの中継などを、サッカー選手や審判の視点から見ることができます。
本プロジェクトでは、KDDI研究所の「自由視点映像」技術の特徴である、高精度なパノラマ映像の合成技術、ならびに滑らかな視点移動を可能とする技術を活かし、遠隔地の方でも、魚つき林の自然をよりさまざまな角度からバーチャルに体験でき、魚つき林の魅力を体感できるコンテンツの制作支援を行います。

多摩美術大学における授業について

■授業責任者: 美術学部情報デザイン学科 永原康史 教授
多摩美術大学情報デザイン学科教授 (メディアデザイン)。2005年愛知万博「サイバー日本館」、2008年スペイン・サラゴサ万博「日本館サイト」のアートディレクターを歴任。あいちトリエンナーレ2016の公式デザイナーを務める。著書に『デザイン・ウィズ・コンピュータ』、『日本語のデザイン』など。

■授業担当教員: 美術学部情報デザイン学科 北川佳孝 非常勤講師
株式会社博報堂のPR戦略局でPRディレクターとしても活動し、企業の情報戦略やクリエイティブ活動を中心に担当。特に社会テーマ型の産官学を巻き込んだプロジェクト企画が専門分野。

プロジェクトに参加しながら学ぶ実践型・参加型の教育であるPBL (Project Based Learning) 科目として、全学科を対象として2年生~4年生までの希望者約20名を募ります ※上野毛キャンパスは1年生含む

本プロジェクト以外にも、KDDIは、スマートデバイスやKDDIソリューションサービスによる調査システムや社員ボランティアによる調査員の派遣など、「魚つき林」保全調査へも積極的に協力を行っていく予定です。


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