バックボーンネットワークの処理容量が最大614.4Tbpsの次世代分散型大容量ルーター開発に向けた要求仕様書が完成

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2021年6月8日

KDDI株式会社

~5G設備構築に貢献。トラフィック急増時の容易な容量拡張が可能に~

KDDIは、Facebook, Inc. (本社: メンローパーク カリフォルニア州、CEO: マーク・ザッカーバーグ) が推進するTelecom Infra Project (以下 TIP) において、バックボーンネットワーク (該当項目へジャンプします注1) の通信制御を担う次世代分散型大容量ルーターのハードウエアおよびソフトウエアの要求仕様書の作成を、2021年4月に完了しました (該当項目へジャンプします注2)。これにより、開発パートナー・ベンダーは既存の製品から約3倍となる最大614.4Tbpsの処理が可能なルーターの開発が可能となり、通信事業者の5G設備の構築に貢献します。

従来型

従来型

次世代分散型

次世代分散型

<大容量ルーターのイメージ>

KDDIは、2020年3月に設立したTIP Open Optical Packet Transport (OOPT) プロジェクト内の新たなサブグループDisaggregated Open Routers (以下 DOR) の議長として、通信事業者のバックボーンネットワークにおけるルーターのホワイトボックス化 (該当項目へジャンプします注3) に向けた技術開発を進めています (該当項目へジャンプします注4)。
このたび、DORは、IoTやコネクティッドカーなど、通信があらゆるモノにつながることで急増が予想される5Gトラフィックに対応すべく、次世代分散型大容量ルーターの構成仕様を考案しました。DORは開発ベンダーと連携して2022年頃の製品化を目指し、5Gの高トラフィックへの対応が必要な通信事業者の5G設備の構築に貢献します。

<次世代分散型大容量ルーターの特徴>

  • ルーターを追加することで容易に容量拡張が可能
  • 複数のルーターを組み合わせるため、最大614.4Tbpsの大容量の転送処理が可能
  • 開発ベンダーに縛られず、ハードウエアやソフトウエアを柔軟に構成可能

KDDIは、今後もグローバルなDOR活動を積極的にリードし、海外通信事業者と連携しながら、TIP公認の次世代分散型大容量ルーターの標準化を進め、大容量トラフィックを取り扱う社会の持続的な成長に引き続き貢献していきます。

  • 注1)
    モバイル網 (3G~5G)、固定網など通信事業者が有する複数のネットワークを束ねる役割を果たすネットワーク。
  • 注2)
    詳細は新規ウィンドウが開きますTIPのリリースを参照ください。
  • 注3)
    装置のハードウエアとソフトウエアを分離し、両者を特定の組み合せだけではなく、多様な組み合わせ (異なるベンダーのハードウエアとソフトウエアを組み合わせることも含む) を可能にすることでアップグレードやイノベーションを促進する設計手法。この実現のため、機能やインタフェースの仕様を公開するアプローチが取られることが多く、オープン化と密接な関係にあります。
  • 注4)
    2020年2月26日 ニュースリリース
    新規ウィンドウが開きますTelecom Infra Projectのさらなる発展に向け協力
    ~オープンコミュニティで次世代の通信インフラの技術開発を推進~

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