3月1日に閣議決定されたNTT法改正案への見解

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  • KDDI株式会社
  • ソフトバンク株式会社
  • 楽天モバイル株式会社

2024年3月1日

  • NTT法廃止を含めた検討や時限を設ける規定は、拙速な議論を招きかねない
  • 引き続きNTT法の「廃止」には反対、より慎重な政策議論が行われることを強く要望

KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社および楽天モバイル株式会社の3社は、2024年3月1日に閣議決定された「日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案」(以下 NTT法改正案)に対する見解を表明します。

今回のNTT法改正案では、日本電信電話株式会社等に関する法律(以下 NTT法)の見直しに関して意見を表明した電気通信事業者や地方自治体など181者(該当項目へジャンプします)が特に重要と考える公正競争やユニバーサルサービス義務などに関する事項は含まれておらず、これらのあり方については総務省の情報通信審議会で引き続き検討されており、3社も議論に参画しています。

しかしながらNTT法改正案では、附則に「日本電信電話株式会社等に関する法律の廃止」を含め検討し「令和七年に開会される国会の常会を目途」とあり、時限を設ける旨が規定されています。これは今後の議論に先立ち、あらかじめ法制度のあり方を方向づけるとともに拙速な議論を招きかねず、極めて強い懸念があります。例えば、これまでNTT法に規定されている責務の担保について、十分な検討なしに電気通信事業法への一本化が進められることは、結果として必要な規律を欠くことにつながりかねません。

公正競争、ユニバーサルサービス義務および外資規制などに関する事項は、わが国の基盤である通信インフラの安全保障の観点も含めて、国益・国民生活に与える影響も非常に大きく、その検討においては地域の事業者や国民の声に十分耳を傾ける必要があります。引き続きNTT法の「廃止」には反対するとともに、より慎重な政策議論が行われることを改めて強く要望します。


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