JR東日本とKDDI、未来への実験場「TAKANAWA GATEWAY CITY」で共創

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~街の設備や人のデータを収集・分析し、魅力ある分散型スマートシティを実現~

  • 東日本旅客鉄道株式会社
  • KDDI株式会社

2023年5月16日

東日本旅客鉄道株式会社 (本社: 東京都渋谷区、代表取締役社長: 深澤 祐二、以下 JR東日本) とKDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長 CEO: 髙橋 誠、以下 KDDI) は、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」のビジョンを掲げる「TAKANAWA GATEWAY CITY」において、街の設備や街の人に関するデータを収集・分析するデータ基盤 (以下 都市OS) の構築を通して、新たなサービスの創出を可能にするまちづくりを進めます。
街の施設・人に関するデータや両社の自社データをかけ合わせ、デジタル上でシミュレーションを行いリアルの街にフィードバックするデジタルツインを実施します。それにより生まれる新たなサービスを日本・世界に発信し、人口減少や環境問題などのさまざまな社会課題を解決する分散型スマートシティの実現を目指します。
なお、KDDIは分散型スマートシティの実現を自らが実践し加速させるため、2025年春に新規ウィンドウが開きます本社を「TAKANAWA GATEWAY CITY」に移転します。

JR東日本×KDDI

<「TAKANAWA GATEWAY CITY」での共創イメージ>

■背景

  • JR東日本とKDDIは2020年12月、場所や時間にとらわれない多様な働き方やくらしを創出する新しい分散型まちづくり「空間自在プロジェクト」の実現に向け基本合意書を締結しました。
  • 2022年10月から、離れていても同じ場所にいるかのようにチームでのコミュニケーションが可能になる「空間自在ワークプレイスサービス」の提供を開始し、2023年1月から、画像解析技術と連携した都市データ連動型ロボット配送サービスの検証を実施しました。

■分散型まちづくりの実現に向けた取り組み

1.「TAKANAWA GATEWAY CITY」

街での実装に向けて、両社で以下を実施します。

  • (1)

    デジタルツインを活用した新たな体験の創出

    都市OSとは、街の設備データ、街に関わる人 (住む人・働く人・訪れる人) のデータなど異なる分野のあらゆるデータを収集分析し、分野をまたがってデータを活用し合えるプラットフォームです。「TAKANAWA GATEWAY CITY」では都市OSを活用し、街から得られるデータに加えて、JR東日本が持つ鉄道や駅のデータやKDDIが有する人流データなどを収集しデジタルツイン上で分析することで、まずは以下3つのサービスを提供します。今後もまちびらきに向けてサービス拡大を進めていきます。

    • [1]

      街に関わる人に快適なサービスの開発

      オフィスの入退場記録データや鉄道データ、商業データなどを組み合わせ、分析した結果をリアルタイムにフィードバックすることで、「TAKANAWA GATEWAY CITY」に関わる人に快適なくらしをリコメンドするサービスの開発に着手します。

    • [2]

      防災シミュレーションを活用した強靭なまちづくりの推進

      デジタルツイン空間 (該当項目へジャンプします) に作成した屋内外の3D都市モデル上に、実際の街から取得した人流データや街の設備のデータをかけ合わせることで、精度の高いシミュレーション環境の構築が可能です。非常時の避難シミュレーションや防災計画の検証など、安心安全なまちづくりに向けた取り組みに活用していきます。

      <防災シミュレーションイメージ>

    • [3]

      ロボットを活用したサービスの開発

      「TAKANAWA GATEWAY CITY」では、都市OSのデータを活用することでロボットが自律的に走行ルートやお客さまの有無を判断し、ロボットからお客さまへアプローチする回遊販売サービスなど、ロボットが人に寄り添う世界をめざします。

  • (2)

    スタートアップ事業共創プログラム
    「高輪ゲートウェイStartup Program with JR東日本 × KDDI」第1期の採択企業および検証結果

    「高輪ゲートウェイStartup Program with JR東日本 × KDDI」の第1期として、「世界一グリーンなまちづくり」と「クリエイターが輝くまちづくり」をテーマに以下の企業を採択し、検証を行いました。今後は新たなテーマでの事業共創案の募集をするなど、スタートアップ企業とのサステナブルな事業共創を推進していきます。

    テーマ企業名取り組み内容
    世界一グリーンなまちづくり 株式会社グリーンズグリーン 特許技術である、土を一切使用せず不織布に直接スナゴケを活着させたスナゴケシートを、取り外し可能なパネル形式で提供。スナゴケシートを活用した苔パネルアートを高輪ゲートウェイ駅の仮囲いに設置し、設置の手軽さおよび水やりメンテナンスの容易さを検証しました。
    株式会社Momo 専門の知識を必要とせず、多くの開発費や時間をかけずにIoTシステムを構築できるPalette IoTというサービスを提供。苔パネルアートにセンシング技術を活用することで、水分量や日照量を計測し、苔のデザイン性や健康状態を保てるかを検証しました。
    クリエイターが輝くまちづくり 株式会社foriio クリエイターの作品を可視化するオンラインポートフォリオサービス「foriio」を展開。foriioがクリエイターを高輪に集め、「クリエイター支援施設」や「リアルコミュニティ」に関するワークショップを実施しました。今後、αU market (NFTアート販売) や高輪ゲートウェイ駅周辺など、バーチャル・リアル空間を活用しクリエイターを応援していきます。

    <苔パネルアート イメージ>

    <NFTアート イメージ>

2. 空間自在ワークプレイスの多用途展開

2022年10月から、離れていても同じ場所にいるかのようにチームでのコミュニケーションが可能になる「空間自在ワークプレイスサービス」の提供を開始しました。JR東日本は、2023年2月には新潟県の燕三条駅に、2023年3月には栃木県の那須塩原駅に「空間自在ワークプレイスサービス」を活用した地場産業活性化や学習機会の場を開設しています。「TAKANAWA GATEWAY CITY」のまちづくりにおいても、「空間自在ワークプレイスサービス」を活用していきます。
また、2023年4月には、ビジネス会議用途で提供していた「空間自在ワークプレイスサービス」をエンターテインメント領域に拡大し、アーティストとファンが大画面かつ臨場感のある空間でコミュニケーションできる「ミート&グリート」のオンラインイベントを開催しました。
今後も本サービスの新たなお客さま体験価値創造に向け、ビジネス利用に加え、エンタメ、教育、旅行などさまざまな分野へ利用を拡大するなど、場所や時間にとらわれない分散型まちづくりを目指します。

(参考)

■「新規ウィンドウが開きます空間自在プロジェクト」について

JR東日本とKDDIは、交通と通信の融合により、場所や時間にとらわれない多様な働き方やくらしを創出する新しい分散型まちづくり「空間自在プロジェクト」の実現に向け、2020年12月14日に基本合意書を締結しました。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」をコアとして、5Gを前提とした最先端の通信インフラとサービスプラットフォームを両社で構築することにより、働く人・住む人・訪れる人のくらしと都市機能が連携し、アップデートし続けるまちづくりを目指します。

  • 注)
    リアル空間とバーチャル空間が連動したプラットフォームのこと。

  • ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
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