ニュースリリース

Starlinkを活用した車載・可搬型基地局を導入

~災害時でも高速・低遅延なau通信を実現、2023年春以降順次全国配備~

KDDI株式会社
KDDIエンジニアリング株式会社

KDDIとKDDI エンジニアリングは、2023年春以降、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」をバックホール回線として利用する車載型基地局と可搬型基地局 (以下 本基地局) を全国に順次導入します。これにより、災害時においてもお客さまへ高速・低遅延なau通信の提供を目指します。
地震や台風などによる自然災害が発生した際に、通信の圏外地域に対して本基地局を展開することで、迅速に通信を復旧し、お客さまや復旧作業に携わる方々への安心・安全な環境づくりを実現します。
本基地局は衛星通信機材をStarlinkの機材に変更することで小型・軽量化しています。現場への持ち運びや設置が容易となり、設置時間を短縮し災害時の迅速なエリア復旧に貢献します。

<Starlinkをバックホール回線として利用した車載型基地局 (左) と可搬型基地局 (右)>

■背景

近年、自然災害の激甚化・長期化が増加しています。災害発生時の情報取得・情報発信には従来のニュースサイトなどだけでなくソーシャルメディアを通じた動画も重要となっており、被災地域におけるデータ通信の高速化・低遅延化が求められています。
このような環境変化に対応するため、Starlinkをはじめ新たな技術の活用や設備の増強を通じて、被災地域などでも高速・低遅延なau通信の提供を目指します。

■本基地局の概要

  • 本基地局はStarlinkの特長である低軌道衛星との通信により、従来の静止軌道衛星を利用した基地局と比較して、高速・低遅延なau通信の提供が可能となります。これにより、災害情報の収集・発信などでSNSや動画を活用いただけます。
  • 本基地局で使用する衛星通信機材は従来の車載型基地局・可搬型基地局で使用する衛星通信機材と比較し約5分の2の大きさ、約7分の1の重さです。持ち運びや設置が容易となるため、エリア復旧時間の短縮につながります。また、災害現場への運搬に必要な人員の稼働も低減します。

<本基地局の衛星通信機材>

<従来の可搬型基地局の衛星通信機材>

なお、本基地局は2023年3月2日に神奈川県横浜市で実施した「2023 KDDI災害対策訓練」で公開しました。

KDDIグループは、「KDDI VISION 2030」として「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会を作る。」ことを目指しています。今後もStarlinkなどの技術を活用し、災害時などでも命、暮らし、心をつなぐ取り組みを継続していきます。

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