島精機製作所とKDDI、衣服の3DデザインがXRと連携、アパレル向け販促パッケージ提供

このページを印刷する

~現物サンプルなしで360度確認可能なデジタルカタログやVRショールーム、新たな顧客体験を実現~

  • 株式会社島精機製作所
  • KDDI株式会社

2022年9月7日

株式会社島精機製作所 (本社: 和歌山県和歌山市、代表取締役社長: 島 三博、以下 島精機) とKDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 髙橋 誠、以下 KDDI) は2022年9月7日、島精機のアパレル業界向けデザインソフトウェア「APEXFiz (エイペックスフィズ)」とKDDIのXR (クロスリアリティ) 技術を連携させた販促パッケージ「XRマネキン for APEXFiz」(以下 本ソリューション) の提供を開始します。
本ソリューションは、アパレル業界向けに提供を行います。さまざまなデバイスで商品イメージを360度から確認できる「XRマネキン」を活用し、「APEXFiz」で企画・デザインした衣服の3D・画像データ (以下 バーチャルサンプル) を用いたデジタルカタログや360度VRショールーム、店舗のデジタル拡張が可能になります。また、展示会などでのバーチャル提案、在庫なしショールーム型店舗の展開やECサイトでの便利な購買体験などを実現します。店頭の余剰在庫削減や新たな販売機会の創出につなげることも可能です。

さらに今後、バーチャルサンプルを着たモデルにモーションを付けクラウド上でレンダリング (該当項目へジャンプします注1) することで、高精細なバーチャルファッションショーをお客さまのスマートフォンなどを通して目の前で開催することができるようになります。

<XRマネキン for APEXFiz/デジタルカタログ>

動画が視聴できない方は新規ウィンドウが開きますこちら

<XRマネキン for APEXFiz イメージ動画>

なお、本ソリューションは、2022年9月1日から開催中の島精機60周年記念イベントにて体験いただけます。

■背景・狙い

  • これまでのアパレル業界では、商品の企画、デザインの段階において多くの実物サンプルを制作していました。これには多大な時間とコストがかかるだけでなく、生地などの原料の無駄も大量に発生し、廃棄処分を行う場合があります。また、販売の段階においても、店頭では、お客さまのニーズに応えるためさまざまなサイズ・色の在庫を取り揃えており、余剰在庫が発生するケースがあります。
  • 島精機の「APEXFiz」は、実物サンプルを作らずにデザイン検討ができます。サンプル制作時に消費される資源とリードタイムを最小限に抑えることができ、環境に配慮したモノづくりが可能です。
  • KDDIは2022年5月に、Google Cloud協力のもとアパレル販売向け高精細XRマネキンを開発しました (該当項目へジャンプします注2)。これにより、店舗サイネージやスマートフォンなどのさまざまなデバイスで、商品を360度好きな角度から確認可能となるため、店頭在庫を置くことなく販売することができます。
  • 島精機とKDDIは「APEXFiz」と「XRマネキン」を組み合わせ、「XRマネキン for APEXFiz」の提供を開始します。これにより、アパレル業界における製品の企画デザインからサンプル試作、生産・流通、販売といったサプライチェーンを一気通貫したDXソリューションを提供します。

島精機とKDDIは、余剰在庫削減によるサステナブルな社会の実現と、お客さまが安心して商品を購入できる体験との両立を目指し、今後も両社のプロダクトを連携させたサービスを共創していきます。

詳細は別紙をご参照ください。


<別紙>

■本ソリューションの特長

  • 「APEXFiz」で製品企画・デザインしたバーチャルサンプルを、KDDIの「XRマネキン」を活用して配信することで、お客さまが製品を360度好きな角度から立体的に確認できるようになります。
  • これにより、店舗でのARや製品コンセプトに合った空間のVRで製品の情報や世界観を伝えることができるようになり、販売促進につながります。製品ごとにECサイトのリンクを貼ることもできるので、購入への導線もつくることが可能です。
  • さらに「APEXFiz」で企画したデータは、ホールガーメント横編機 (該当項目へジャンプします注3) などで生産するためのデータに変換できるため、「XRマネキン」を活用したニットウェアの受注やオンデマンド生産も可能となり、資源の無駄を最小限に抑えた生産で環境への負担を軽減します。

バーチャルサンプルを活用した新たな顧客体験

<APEXFizとXRマネキン for APEXFizの連携ワークフロー>

■本ソリューションのユースケース

【すぐに導入いただけるユースケース】

  • (1)

    デジタルカタログ

    リアルなバーチャルサンプルを使用するため、現物製品が無くともデジタルカタログを作成することができます。店頭に在庫を持たずして来店者への商品提案が可能になるほか、ECや決済システムに連携することで、販売促進ツールとして運用できます。
    デジタルカタログは、MasterVisions株式会社が提供する自由視点映像の配信プラットフォームを使用しています。

  • (2)

    360度VRショールーム

    au XR DoorのWEB版を活用し、バーチャルサンプルをコンセプトに合ったVR空間で360度見られるように展示できます。現実では展示が難しいような場所でもデジタルなので自由に展示でき、お客さまはいつでもどこでも鑑賞できます。
    新規ウィンドウが開きますこちらからデモ体験が可能です。

    • au XR DoorとはKDDIが提供するスマートフォン向けサービスで、画面上に現れるARドアを開けるとさまざまなVR空間が楽しめます。

  • (3)

    店舗のデジタル拡張

    来店者がお手持ちのスマートフォンを店舗内でかざすと、カメラが風景を認識し、特定の場所にコンテンツや情報を表示できるため、デジタル空間を活用して店舗拡張が可能です。来店できない方に対しては、自宅などでも店舗の360度VR空間を表示することで、現地と同じような体験ができます。これにより海外や遠隔地の方にも店舗の魅力を伝えることができ、集客に繋げることが可能です。
    新規ウィンドウが開きますこちらからデモを体験できます。

【今後展開予定のユースケース (開発中)】

  • (4)

    スマートグラスによるバーチャル展示

    スマートグラス「NrealLight」をかけると目の前の光景にバーチャルサンプルが立体的に投影され、360度から回り込んで見ることができます。これにより現物なしで場所をとらないバーチャル展示を実施できます。

    • Nreal LightとはKDDIがNreal社と共同開発したスマートグラスです。

  • (5)

    バーチャルヒューマンを活用した製品PR・店舗活性化

    「au VISION STUDIO」が企画・開発したバーチャルヒューマン「coh」にバーチャルサンプルを着せたXRマネキンを製品PRや店舗活性化に繋げることができます。画像のcohはホールガーメント横編機によるニットドレスを着ています。

  • (6)

    クラウドレンダリングによる高精細なバーチャルサンプルの確認

    Google CloudのImmersive Stream for XRを活用します。従来のXRコンテンツ制作で労力がかかっていたデータの軽量化作業をせずに、バーチャルサンプルをそのままコンテンツ管理システムに登録するだけで、端末の性能に左右されずに高精細なモデルをVRやARで配信できます。

  • (7)

    バーチャルファッションショー

    バーチャルサンプルを着たモデルにモーションを付け、背景空間や凝った演出を加えたバーチャルファッションショーをImmersive Stream for XRで配信することで、お客さまはVRやARで高精細なショーを360度好きな角度からインタラクティブに体験できるようになります。

■お問い合わせ先

新規ウィンドウが開きます株式会社島精機製作所お問い合わせフォーム

(参考)

■APEXFizについて

島精機が開発するデザインソフトのサブスクリプションサービスです。ファッション・アパレルをはじめとしたさまざまな業界で、製品の企画デザインからバーチャルサンプリング、生産への連結、EC用の画像生成などで活用されています。KDDIのXRプロダクトとの連携は、機種によってはSDS-ONE APEXシリーズでも可能です。

新規ウィンドウが開きますAPEXFiz製品情報ページ

■島精機60周年イベントについて

島精機では、2022年9月1日から2022年11月30日まで、創立60周年のイベントを開催しています。和歌山本社での特別展示では、アパレル企業や生産者などのサプライチェーン向けに、KDDIのXRプロダクトの展示、体験会も行っています (新型コロナウイルス感染症対策のため予約制)。
また、新規ウィンドウが開きます特設サイトを2022年9月1日から開設し、XRプロダクトの一部をオンラインでも体験いただけます。

■KDDIのアパレルDXの取り組み

KDDIのクリエイティブチーム「au VISION STUDIO」は2021年から、アパレル業界における商品の企画、デザイン時のサンプル制作をDX化することで、サンプルレスで資源の無駄がないサステナブルなモノづくりを支援する取り組みを実施しています (該当項目へジャンプします注4)。

新規ウィンドウが開きますau VISION STUDIOについて

今後の社会において実現させたいことを5つの取り組みとして掲げ、5GやXRなどの先端テクノロジーとアイデアに加え、これまでKDDIが取り組んできた知見をもとに、先進的な体験の企画、制作、社会実装に至るまでを1つのチームとして担います。

  • Google CloudはGoogle LLC の商標です。
  • その他会社名、製品名は、一般に各社の商標または登録商標です。

  • ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
    商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。