国内初、スマートシティ実現に向けて5Gを活用した自動配送ロボットの公道配送実証を実施

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  • 株式会社ティアフォー
  • 川崎重工業株式会社
  • KDDI株式会社
  • 損害保険ジャパン株式会社
  • 小田急電鉄株式会社
  • 株式会社ホテル小田急
  • 一般財団法人公園財団

2022年2月9日

株式会社ティアフォー (本社: 愛知県名古屋市、代表取締役社長: 武田 一哉、以下 ティアフォー)、川崎重工業株式会社 (本社: 東京都港区、代表取締役社長執行役員: 橋本 康彦、以下 川崎重工)、KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI)、損害保険ジャパン株式会社 (本社: 東京都新宿区、代表取締役社長: 西澤 敬二、以下 損保ジャパン)、小田急電鉄株式会社 (本社: 東京都新宿区、取締役社長: 星野 晃司、以下 小田急電鉄)、株式会社ホテル小田急 (ハイアット リージェンシー 東京) (本社: 東京都新宿区、代表取締役社長: 小柳 淳、以下 ホテル小田急)、一般財団法人公園財団 (本社: 東京都文京区、理事長: 蓑茂 壽太郎、以下 公園財団) の7つの企業・団体は、2022年1月22日から2022年2月10日まで、西新宿エリアにて、自動配送ロボットが5Gを活用して公道を走行しラストワンマイルの配送を行う実証実験 (以下 本実証実験) に国内で初めて (該当項目へジャンプします注1) 取り組んでいます。2022年2月3日以降の期間には、将来の自動配送ロボットの社会実装シーンを見据え、自動配送ロボットの自律走行を遠隔地で監視・操作する実証を行うなど、より効率性・可用性が高く安全な配送の実現を目指しています。
本実証実験は、2021年8月、実証実験の代表企業であるティアフォーと、KDDI、損保ジャパン、小田急電鉄とともに実施する事業が、東京都の「令和3年度西新宿エリアにおける5Gを含む先端技術を活用したスマートシティサービス (5G等活用サービス) 実証事業」に採択されたことを受けて行うもので、「5G×自動配送サービスプラットフォーム」事業の構築に向けて共同で課題解決に取り組むことに賛同した川崎重工、ホテル小田急、公園財団を加え実施します。
7つの企業・団体は、ヒトの移動に加え、「モノが移動する」新たなスマートシティの実現に向け、自動配送サービスプラットフォーム事業の構築を検討しています。本実証実験を通じて、技術面・運用面・事業面の課題抽出と対応方針の策定を行い、社会課題解決と新たな価値を創造する事業として、早期の社会実装を目指します。

■背景・目的

超高齢社会を迎える日本では、高齢者人口の増加やドライバー不足などが社会課題となっており、ラストワンマイル配送のさらなる効率化が求められています。また、西新宿エリアは「スマート東京」(該当項目へジャンプします注2) の先行実施エリアであるとともに、「TOKYO Data Highway 基本戦略」(該当項目へジャンプします注3) における5Gの重点整備エリアの一つに設定されています。本実証実験は、東京都内において5Gを活用したサービス事業の早期実用化を促進することを目的に、西新宿エリアの事業者と連携して実施しています。地域活性化のためのシナリオの立案や自動配送ロボットを活用した新しいサービスの検証、ラストワンマイルを取り巻く社会課題の解決を目指します。

■本実証実験の概要および各社の役割、使用するロボット

自動配送ロボットに自動運転ソフトウエア「Autoware」(該当項目へジャンプします注4) を搭載し、5Gを活用して遠隔監視による運用を行っています。

1. 実施概要

実証実験は、新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底し実施しています。

(1) ユースケース検証

ハイアット リージェンシー 東京が提供するホテル飲食ケータリングサービスと自動配送サービスを組み合わせ、これからの未来を担う新成人にスマートシティ化が進む西新宿の未来のライフスタイルを体感いただく実証実験を実施しました。実施にあたっては、より効率的で安全な配送を実現するため、5Gによる遠隔監視システムも活用しました。今後、実証実験を通して抽出された課題や利用者さまからのフィードバックを踏まえ、技術面・運用面・事業面それぞれの観点でサービスの有効性を検証していきます。

期間 2022年1月22日
走行ルート 出発: ハイアット リージェンシー 東京
到着: 新宿中央公園「眺望のもり」付近
サービスイメージ
新宿中央公園で"未来のライフスタイル"ロボット配送を体験
実証試験の様子

安定した自動走行により、ホテルサービスの飲食物を、荷崩れなく配送することができました。
体験者から、温かいまたは冷たい飲食物が配送できるとより魅力アップにつながることや、飲食物以外の重たい荷物の配送や、人が出入りしづらい場所への配送に役立つなど今後のユースケース拡大につながるさまざまな意見をいただきました。

(2) 技術・サービス検証

自動配送ロボットが走行するうえでの自動運転リスクアセスメント (該当項目へジャンプします注5)、自動配送ロボット専用保険、災害発生時などを想定したトラブルサポートや情報配信サービスの提供を検討し、自動配送ロボットの社会実装を見据えたサポートサービスの検証を行っています。また、これまで多くの公道自動運転実証で培った走行技術、運行管理技術、5Gを活用した遠隔監視システムによる見守りサービス、自動配送ロボットにおけるPPP-RTK方式の高精度位置測位サービス (該当項目へジャンプします注6) の有用性検証も実施しています。

期間 2022年2月3日から2022年2月10日まで
走行ルート 往路: KDDI新宿ビル付近 から 東京都庁第二本庁舎付近 まで
復路: 東京都庁第二本庁舎付近 から KDDI新宿ビル付近 まで
イメージ

PPP-RTK高精度測位

実証試験の様子

2. 各社の役割

ティアフォー
  • ・実証実験計画の策定
  • ・オープンソースの自動運転ソフトウエア「Autoware」を活用した自動運転システムの開発・提供
  • ・自動配送ロボットを運行するために必要な運行管理システムなどの開発・提供
  • ・自動配送ロボットの自動走行オペレーションの遂行
  • ・実証実験に関わる高精度3次元地図の提供
川崎重工
  • ・自動配送ロボットの開発・提供
  • ・自動配送ロボットの公道走行許認可取得に必要なハードの設計・改造
  • ・自動配送ロボットのハードの改修・点検整備対応
KDDI
  • ・自動配送ロボット運行に関わる5G/4G LTE 通信ネットワークの構築、提供
  • ・高精度位置測位システムの構築、提供
損保ジャパン
  • ・自動配送ロボット運行にかかる自動運転リスクアセスメント
  • ・自動配送ロボット専用保険の提供
  • ・プライムアシスタンス (該当項目へジャンプします注7) と連携した見守りサービスの検討、災害時情報サービスの提供
小田急電鉄
  • ・ユースケース検証における実証実験の企画・調整やサービス利用者様との各種調整
  • ・公園財団 (新宿中央公園) との連携・調整
ホテル小田急
  • ・ユースケース検証における実証実験フィールドの提供
  • ・実証実験における飲食物などホテルサービスの準備・提供
公園財団
  • ・ユースケース検証における実証実験フィールド利用における各種調整

3. 使用する自動配送ロボット

■今後について

今後、7つの企業・団体は自動配送ロボットによる新たな配送サービス事業の実用化にむけた課題について、技術面・運用面・事業面でのさらなる洗い出しと対応方針の策定を行い、社会課題の解決やスマートシティの実現に向けて貢献していきます。


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