2021年4月5日
電気通信事業を営む21社 (注) は、日本電信電話株式会社 (以下 NTT持株) による株式会社NTTドコモ (以下 NTTドコモ) の完全子会社化を目的とした株式公開買付けの手続きの終了後に、電気通信市場における公正競争の確保などの観点から検討を行うことを目的として開催された「公正競争確保の在り方に関する検討会議」(以下 検討会議) の報告書 (案) に対する意見募集を受けて、2021年4月5日に連名意見書 (以下 本意見書) を総務省に提出しました。
2020年9月29日、NTT持株が情報通信市場を取り巻く環境変化などを理由に、NTTドコモの完全子会社化を目的に株式公開買付けの開始を公表しました。
NTTドコモの完全子会社化は、政府措置の「完全民営化」の方針に逆行するものであり、過去の政策議論 (郵政省における審議、閣議決定、NTT法の改正など) の趣旨に明確に反するものでありましたが、総務省は本件に関し特段の措置を講じることなく、当該株式公開買付けの手続の終了後に初めて検討会議を設け、電気通信市場における公正競争の確保などの観点から必要な方策などについて検討を開始しました。
2021年3月5日、検討会議は報告書 (案) を公表し、広く意見の募集を開始しましたが、報告書 (案) の公表後にNTT持株などと総務省の関係において判明した事案により、2021年3月17日、本事案の検証のため総務省に設置された検証委員会の第1回会合が開催されたところです。
電気通信事業を営む21社は、このような状況の下で、事情変更を踏まえることなしに、公表された報告書 (案) に基づき取りまとめを進めることは適切ではなく、改めて検証委員会の検証結果も踏まえて検討することが必須であるものと考えます。
本意見書の詳細は別紙をご参照ください。