2021年1月7日
KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI) とモバイルアプリ開発のフラー株式会社 (所在地: 新潟県新潟市、代表取締役: 渋谷 修太、山﨑 将司、以下 フラー) は、2021年1月7日に業務提携契約を締結しました (以下 本業務提携)。
KDDIとフラーは、国立大学法人新潟大学 (所在地: 新潟県新潟市、学長: 牛木 辰男、以下 新潟大学) と、5GやIoTなどの先端技術を活用した新潟県のICT人財や起業家人財の育成を目指し、共同研究 (以下 本共同研究) を行っていきます。
KDDIとフラー、新潟大学伊藤研究室内のベンチャリング・ラボは本共同研究を通じて、地域産業のデジタルトランスフォーメーション (DX) の推進とベンチャー・スタートアップの創出を目指します。
<本共同研究の概念図>
なお、KDDIはフラーに対し、地方創生を推進する地元企業やベンチャー企業への出資を目的とした「KDDI Regional Initiatives Fund 1号」(運営者: グローバル・ブレイン株式会社、以下 KRIF1号) を通じて、2021年1月を目途に出資します。
フラーは、2011年11月に茨城県つくば市で設立し、2014年10月に本社を千葉県柏市の柏の葉キャンパスに移転し、成長、拡大を続けています。2020年11月15日には、地域貢献への想い、昨今の地方回帰の趨勢、人材確保を通じた最良のモノづくり、メンバーのライフスタイル支援など、さまざまな面から本社のあり方を見直し、柏の葉本社と新潟本社の二本社体制で、それぞれの特長を最大限に活かした経営により中長期的な成長を目指します。
フラーは創業以来、モバイルの扱い方とデータの読み解きを核にし、顧客の価値の向上を目指したビジネスモデルの企画や競合調査、アプリケーションの開発や運用、利用分析にレポート提供まで、一気通貫して顧客のモバイルビジネス成功を支援する事業を展開しています。本社を置く新潟と柏の葉を軸に、地域経済の活性化とデジタル戦略推進に注力しており、将来的には新潟以外の地域に向けても取り組みを拡大し、日本からITの地域格差をなくすことを目指します。
伊藤龍史研究室では、とりわけ2013年から本格的に、経済学部の学生を対象とした「伊藤ゼミ」において、学生の起業家精神の育成や、県内企業とのコラボレーションを通じたマーケターおよび戦略家の育成を進めています。現在、卒業生・現役生まで含めて伊藤ゼミで育成した人数は150名を超えており、起業家・マーケター・戦略家として社会で活躍している卒業生も大勢います。
また、令和元年12月には、伊藤研究室内に「ベンチャリング・ラボ」を立ち上げ、伊藤ゼミ生のみならず多様な学部生・大学院生・他大学の学生なども対象として、新潟のスタートアップ・エコシステムの鍵となる人材 (起業家、マーケター、戦略家、支援者など) の育成・輩出を目指して活動しています。
さらに、こうした教育活動のみならず、研究活動においても個人研究や国際共同研究などを進めており、2018年および2020年には国際学会ASBBSの世界大会において二度のBest Paper Award (最優秀論文賞) を受賞しました。2020年度には「新潟大学学長賞 (若手教員研究奨励)」に選出されるという形で評価を受けています。
教育・研究活動に加えて社会連携活動も積極的に展開しており、県内の企業や団体、各種イベントなどにおいて、スタートアップやアントレプレナーシップ (起業家精神・企業家精神) 関連のアドバイスや協力などを行っています。
KDDIは、これからも事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続けるという決意をこめ、2030年を見据えたKDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action~私たちの『つなぐチカラ』は、未来のためにある~」を策定しました。このたびの取り組みは、「暮らしをつなぐ~地方・都市の持続的発展~、~次世代の育成~」に該当します。
<命・暮らし・心をつなぐ「KDDI Sustainable Action」>
KDDIは、SDGsの達成に向け、事業を通じて解決する社会課題の一つとして、地方創生および教育事業に取り組んでいます。人財育成、ICTを活かしたビジネスの知見やファンドを軸にした地域企業のサポートに加え、教育における地域格差を解消するための環境整備もあわせて推進していきます。地域や企業とのパートナーシップにより、サステナブルなビジネスモデルを構築し、課題を継続的に解決できる「地域の明日」を創っていきます。
<KDDIが目指す地方創生の姿>