2020年11月17日
独立行政法人国立高等専門学校機構 鳥羽商船高等専門学校 (所在地: 三重県鳥羽市、校長: 林 祐司、以下 鳥羽商船高専)、KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI)、株式会社KDDI総合研究所 (本社: 埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長: 中村 元、以下 KDDI総合研究所) は、AI/IoTなど先端技術を活用した研究による地域DX (デジタルトランスフォーメーション) の推進と、5Gを活用した遠隔教育を通し、地域を担うイノベーション人財の創出を目指す包括的連携協定 (以下 本協定) を2020年11月17日に締結しました。
3者は、鳥羽商船高専が三重県で行う学術研究と、KDDI、KDDI総合研究所が持つAIやIoTデバイスなどの先端技術を活用することで、農業・水産業における人手不足の課題を解決していきます。
また、新たに構築される5Gネットワーク環境を通した他地域との交流により、地域全体のDX推進に向けた人財育成を目指します。
鳥羽商船高専 |
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KDDI |
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KDDI総合研究所 |
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鳥羽商船高等専門学校は、全国に5校しかない商船学科と工業系学科を持つ商船高等専門学校として、海運及び工業の発展を支える有能な実践的技術者を育成すること、広く地域と社会に貢献することを使命とし、常に社会の求める技術者を養成し輩出してきました。5年 (5年半) 一貫教育により、創造性豊かな実践的技術者として将来活躍するための基礎的知識と技術及び生涯にわたり学習する力を身につけた人材を育てることとし、学科及び専攻科ごとに教育目標をたて、実践しています。
三重県内では産学官連携のもと,ICT・IoTなどを利用した既存産業の活性化に向けた新たな戦略を進めています。このような背景を踏まえ、鳥羽商船高専は、人材供給の基盤を地域に置き、地域と連携し、地域の発展に貢献します。
鳥羽商船高専のある伊勢志摩地域における産業の中心は、第1次産業及び第3次産業であり、これらを対象とした地域連携PBL (課題解決学習) を正規科目として1年生から配置、課題解決力や創造力の獲得につながる論理的思考力を早い時期から涵養し、その上で、地域貢献や新産業で活躍できる人材を育成しています。
KDDIは、これからも事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続けるという決意をこめ、2030年を見据えたKDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action~私たちの『つなぐチカラ』は、未来のためにある~」を策定しました。このたびの取り組みは、「暮らしをつなぐ~地方・都市の持続的発展~、~次世代の育成~」に該当します。
KDDIは、SDGsの達成に向け、事業を通じて解決する社会課題の一つとして、地方創生および教育事業に取り組んでいます。人財育成、ICTを活かしたビジネスの知見やファンドを軸にした地域企業のサポートに加え、教育における地域格差を解消するための環境整備もあわせて推進していきます。
地域や企業とのパートナーシップにより、サステナブルなビジネスモデルを構築し、課題を継続的に解決できる「地域の明日」を創っていきます。
<KDDIが目指す地方創生の姿>
KDDI総合研究所は、KDDIグループのシンクタンク機能と研究開発機能を併せ持つ文理融合型の研究機関です。お客さまにワクワクするライフスタイルを提案すると共に、新たな価値や体験につながる最先端技術の研究開発に挑戦し続けています。
KDDI総合研究所は、水産業に関連する取り組みとして、スマートブイをはじめとする機器や、機器を活用した海洋環境データの収集と分析の研究開発を進めています。2016年からは宮城県東松島市にて、さらに、2019年からは三重県尾鷲市や同県熊野市にて実証実験を積み重ね、海洋環境のモニタリングや漁獲量予測など、水産業のDX推進に向けて取り組んでいます。