5Gコアネットワークにおけるスタンドアローン構成の実装に向けた実証実験に成功

• KDDI株式会社

2020年2月20日

KDDIは、第5世代移動通信システム「5G」(以下 5G) におけるスタンドアローン構成の実用化に向け、通信機器ベンダーのシスコシステムズ合同会社 (本社: 東京都港区、代表執行役員社長: デイヴ・ウェスト)、エリクソン・ジャパン株式会社 (本社: 東京都港区、代表取締役社長: 野崎 哲、ルカ・オルシ二)、ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社 (本社: 東京都港区、代表執行役員社長: ジョン・ハリントン) とそれぞれ協力し、5Gコアネットワークにおけるスタンドアローン構成の実装に向けた実証実験を各社と実施し、成功しました。

5Gのスタンドアローン構成は、5Gの無線技術に5G専用に開発したコアネットワーク設備を組み合わせるシステムで、4Gのコアネットワークを利用する5Gのノンスタンドアローン構成とは異なり5G技術のみでエンドツーエンド (注1) の通信が可能となるシステムです。また、ネットワークスライシング技術 (注2) やモバイル・エッジ・コンピューティング技術 (注3) と組み合わせることで、「超高速」「多数同時接続」「低遅延」といった5Gの特長を最大限に引き出し、お客さまのご要望に沿った多様なネットワーク特性をもつ柔軟な通信サービスの提供が可能になります。例えば、4K/8Kといった高精細映像の高速データ伝送や産業機械の遠隔操作、交通分野における自動運転など、さまざまな分野で5Gならではの特性を生かした活用が期待されています。

<5Gスタンドアローン構成のイメージ図>

今回の実証実験では、5Gのスタンドアローン構成により、コアネットワーク側で用いるクラウドネイティブ・アプリケーション (注4) やオーケストレーション (注5) など、各ベンダーが開発したソフトウェアを用いて5Gコアネットワークの評価を行い、ネットワークスライシングなど5Gで本格的に実現する機能の動作検証に成功しました。
また、5Gスタンドアローン構成で安定した通信環境を確保するため、CI/CDパイプライン (注6) を導入し、ソフトウェアのリリース工程短縮の実証にも取り組みました。

KDDIは、「通信とライフデザインの融合」を推進し、社会とともに持続的な成長と発展する未来に向けて、5Gに関する技術開発を推進し、お客さまにこれまで以上に快適かつ信頼性の高い通信サービスを提供していきます。

• 注1)

  コアネットワークや基地局で構成される区間を含む、端末から他方の端末までの通信。

• 注2)

  ネットワークを論理的に分割し、またリソースを確保することで多様な通信要件に応える技術。

• 注3)

  地理的に近い拠点にあるコンピュータリソースを使ったアプリケーション処理を行うことで、遅延時間を低減する技術。

• 注4)

  従来の仮想化と比較し、クラウド上で動作することに最適化されたアプリケーション。

• 注5)

  コアネットワーク内の機能を統合的に操作することを目的とした技術。

• 注6)

  Continuous Integration/Continuous Deliveryの略。アプリケーション開発の手法であり、アプリケーションの開発・テスト・展開といった一連の工程を自動的に行うことで、ソフトウェアのリリース期間短縮や新機能の迅速な展開を実現する。

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