バイタルデータと空間データを活用、個人の集中度に応じて照明が連動する共同実証実験を開始

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~Human Centric Lightingの考え方に基づき、生産性が向上する未来のオフィス空間の実現へ~

  • KDDI株式会社
  • 株式会社Think Lab
  • 東芝ライテック株式会社

2019年12月10日

KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI)、株式会社Think Lab (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 田中 仁、以下 Think Lab)、東芝ライテック株式会社 (本社: 神奈川県横須賀市、代表取締役社長: 平岡 敏行、以下 東芝ライテック) は、未来のオフィス空間の創出を目的とし2020年1月6日より、バイタルデータと空間データに基づき個人の集中度に応じた照明制御を行う共同実証実験 (以下 本実証実験) を開始します。

昨今の働き方改革に代表される、働く人々の置かれた個々の事情に応じ多様な働き方を選択できる社会において、イノベーションによる生産性の向上が求められています。
KDDI、Think Lab、東芝ライテックは生産性向上に向けて、先端テクノロジーで、個人の集中度を可視化し最適化された空間の創出を目指します。

三社は本実証実験に向けた予備実験において、室内を均一に照らす照明環境と一般的に集中度を高めるとされる局所的な照明環境で、東芝ライテック従業員が眼鏡型ウェアラブルデバイスJINS MEME (該当項目へジャンプします注1) を着用して通常の業務を行い、集中度への影響を調査しました。予備実験の結果、集中できる照明環境は個人や作業形態によって異なるため、個人の集中度に応じた照明制御が必要であることがわかりました。

予備実験を踏まえこのたびの本実証実験では、JINS MEMEで計測する「瞬き」「視線移動」「姿勢」から得られる集中度などのバイタルデータと、オフィスの「温湿度」「二酸化炭素」などの空間データを、東芝ライテックの照明器具に接続したKDDIのIoTゲートウェイで収集、クラウドでデータを解析し、オフィス照明の光色や明るさを集中度に応じて個別に制御します。

<個人の集中度に応じた照明 (光色、配光、明るさ) 制御の例>

今後、三社は本実証実験で得られた知見を生かし、個人の集中に最適な集中照明制御アルゴリズムを機械学習させ、汎用性を高めることで「人を中心に考えた照明」であるHuman Centric Lighting (該当項目へジャンプします注2) に基づいた未来のオフィス空間の実現に向け取り組んでいきます。

詳細は別紙をご参照ください。


<別紙>

■本実証実験について

1. 各社の役割

  • KDDI: 通信回線、IoT GW (ウェアラブルGW、照明制御GW)、環境センサーの提供
  • Think Lab: JINS MEME、集中を科学するワークスペース「Think Lab」の提供
  • 東芝ライテック: オフィス照明・実験環境の提供、照明環境の設計、データ解析

2. 実験環境と実験装置

<実験環境>

<JINS MEME>

<使用するオフィス照明器具>

(参考) 予備実験概要

  • 試験場所:
    東芝ライテック本社
  • 実験期間:
    2019年7月29日~2019年11月29日
  • 試験方法:
    実験は同一条件を午前、午後2回ずつ、1条件につき2日、計4日実施。
    作業はパソコンによる通常の業務とし、各回1時間とした。
  • 条件:
    全般照明、局所照明 (いずれも作業面中央で照度750 lx、色温度5000K)
  • 評価項目:
    JINS MEMEによる集中度計測、主観評価を実施。
  • 被験者:
    従業員8名 (4名 x 2グループ)
  • 結果:
    被験者Aは局所照明の環境下における集中時間が長い一方、被験者Bでは全般照明の環境下における集中時間が長い結果となった。
    このことから、集中できる照明環境は個人や作業形態によって異なるため、個人の集中度に応じた照明制御が必要であることを実証した。

<予備実験結果 (一部)>

  • 注1)
    JINS MEME: 株式会社ジンズが開発した眼鏡型ウェアラブルデバイス。3点式眼電位センサー、加速度センサー、ジャイロセンサーによって、「瞬き」「視線移動」「姿勢」をリアルタイムに検知し、集中度などの人体データを計測。
  • 注2)
    Human Centric Lighting:「人を中心に考えた照明」、照明の考え方。2012年頃から欧米を中心に唱えられ始め、現在、Human Centric Lightingの考え方は世界規模で普及。一般社団法人日本照明工業会は「人にやさしい、安全で・快適・便利なあかり」と提言。

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