2024年11月15日
KDDI株式会社
KDDIは2024年11月15日、株式会社GREEN FORESTERS(本社:東京都千代田区、代表取締役:中井 照大郎、以下 GREEN FORESTERS)とともに、2023年9月から2024年8月までの一年間をかけ、新潟県村上市において0.9haの植林作業を実施したこと(以下 本取り組み)をお知らせします。KDDIは2023年10月に提供を開始したKDDI Green Digital Solution(注1)の売上の一部を植林活動に充てることで生物多様性保全への貢献を目指しており、本取り組みはその一環としてGREEN FORESTERSへ支援したものです。
日本では、長期的な木材価格の下落と低迷、植林・育林を行う人材不足などにより、スギ・ヒノキを中心とした人工林において、伐採後の植林面積は3~4割程度にとどまっています(注2)。また、植えられている部分においても、92%がスギ・ヒノキなどの一部の針葉樹に限定された再造林となっています(注3)。落葉広葉樹林がもつ水源涵養機能や生物多様性保全など、森林が持つ"自然資本"としての価値に期待が高まっている中、その価値が十分に発揮できない状況になっており、課題となっています。
本取り組みでは、スギとともに、地域の天然植生でもある落葉広葉樹のオニグルミを選定し合計320本植林しました。オニグルミの実は硬い殻に包まれており、乾燥に強く長期貯蔵が可能なため、日本の固有種であるニホンリスやアカネズミが採食、そして地下などに貯蓄することが報告されています。長期保存が可能なオニグルミの実はほかの餌資源の枯渇によるリスクを軽減するため、日本の固有種を守り生物多様性を保全していく役割が期待されます。
KDDIは今後もGREEN FORESTERSとの取り組みを継続し、生物多様性の保全を推進することで、ネイチャーポジティブに向けた取り組みを加速させていきます。
KDDIは、事業と社会の持続的成長を実現していく上で、豊かな自然環境を守ることが必要不可欠であると考えており、その実現のため中長期の環境保全計画「KDDI GREEN PLAN」を掲げています。本施策は生物多様性の保全に関する取組みの1つです。
KDDI GREEN PLANの詳細は『中長期の環境保全計画「KDDI GREEN PLAN」を策定』をご参照ください。
GREEN FORESTERSは、全国展開を目指す植林・育林専門ベンチャーとして、働き方改革やテクノロジー活用によって植林・育林人材不足の解消を図るとともに、広葉樹の混植や実生を活用した天然更新など「自然資本・生物多様性に配慮した森づくり」の実証、植林活動を進め、森林の自然資本としての価値向上を目指しています。
<植林風景>
<植林現場の横に流れる沢>
<現場で見つけた日本の固有種であるアカネズミの食痕>
詳細はGREEN FORESTERS Webサイトをご覧ください。