2015年9月24日
KDDI株式会社
この度、KDDIは、聴覚障がいを持つ学生へのIT教育による就労支援と、聴覚障がい者の陸上競技における練習環境の向上を目的に、ろう学校の生徒に対して陸上スターターアプリの開発を行う授業を、9月19日、9月20日、9月23日の3日間を通して実施しました。
「聴覚障がい者用陸上スターターアプリ」は、陸上競技のスタートの際、ピストル音の代わりに光で合図をお知らせするアプリです。アプリをインストールしたスマートフォンを各競技者の足元に置き、画面上でスタートの合図を知らせることにより、通常の陸上競技者と同じように下を向きながらスタートすることが可能となります。
先般、「光の合図」によるスタート方法が国際陸上競技連盟に認められましたが、日本では試作機が1台しかなく、日頃、「光の合図」で練習できないことが課題となっています。
今回、開発にあたっては、東京都立中央ろう学校 陸上競技部顧問である竹見 昌久教諭ご協力のもと、同陸上部の生徒をはじめとしたろう学校の生徒11名が参加し、自分だけのオリジナルアプリを開発しました。
開発したアプリを実際にスマートフォンで使ってみた生徒からは、「世界中の聴覚障がい者につかってもらえるよう日本語版だけでなく、英語版も自分で作成してみた」、また「今回、初めて参加したが、ITに興味が湧き、将来IT企業に就職したいと思った」といった感想がありました。
また、竹見教諭からは、「今回、聴覚障がい者が抱える課題を自分たちの手で解決する経験を学んだ。こうした経験は、子供たちの将来にとって非常に有益なものになると思う」とのコメントを頂きました。
KDDIは、今後も「障がい者等へのIT教育支援」、「ITで社会的課題を解決していく活動」を継続的に実施していきます。
なお、今回開発したアプリは、App Store (アップストア) (注)での配信を予定しております。
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開発の様子
アプリを使用する生徒
「聴覚障がい者用陸上スターターアプリ」(一例)