建設現場の監視業務をドローンで自動化 ～自動でドローンを遠隔飛行、空撮映像をアップロード～

2022年9月5日

KDDIスマートドローン株式会社
KDDI株式会社

KDDIスマートドローンとKDDIは2022年7月、飛島建設株式会社 (代表取締役社長: 乘京 正弘、以下 飛島建設) と共同で、建設工事現場において、自動でドローンの遠隔飛行や空撮映像のアップロードなどを行い、監視業務を自動化する検証 (以下 本検証) を実施しました。

■背景・課題

建設業では少子高齢化に伴い技能者の減少が進んでいます (注1)。加えて、働き方改革による生産性向上も求められています。
従来の目視による監視や計測の業務は多くの人員や時間を要しています。また、ドローンを導入して業務を行う場合でも、ドローンから人手を介して撮影データを取り出す必要があります。

■本検証について

飛島建設が手掛ける「令和2年度北勢BP坂部トンネル工事」(注2) (以下 本工事) において、KDDIおよびKDDIスマートドローンが提供する充電ポート付きドローン「G6.0&NEST」(注3) とモバイル通信を活用した運航管理システムを組み合わせたソリューションを導入しました。
本工事はゴルフ場の地下で行われましたが、ゴルフ場の地表面に異常がないかを監視する業務をドローンで自動化しました。

1. 概要

• 建設現場における遠隔監視の自動化
  現地に監視員を配置せず、事務所からでも建設現場の監視ができる仕組みを構築しました。自動でドローンを遠隔飛行させ、クラウドにアップロードされた空撮映像・画像を確認することが可能となりました。

• 地表面変位計測への応用
  取得した空撮映像・画像をSfM (注4) により3Dモデリング化し、地表面変位計測を行うことで、地表面の沈下などの異常確認を行うことが可能となりました。
  共同検証の詳細はこちらをご参照ください。

2. 導入したソリューションについて

ドローンポート付きの自動充電ドローンを、運航管理システムの制御により遠隔自律飛行させ、飛行時の空撮映像をクラウドへ自動アップロードすることで、監視業務の自動化を実現するソリューションを導入しました。空撮映像・画像に、3Dモデリング化などの処理を施すことで、測量や点検用途でも活用することができます。
詳細はこちらをご参照ください。

<ドローンの遠隔飛行イメージ>

<空撮写真から生成した3Dモデリング>

3. 各社の役割

KDDIスマートドローン:「G6.0&NEST」と運航管理システムを組み合わせたソリューションの開発
KDDI: ドローン機体とソリューションの販売

KDDIとKDDIスマートドローンは今後も、"叶えるために、飛ぶ。"をミッションに、安全にドローンが飛び交い、人々の願いを叶える社会の実現に向け、事業を推進していきます。

(参考)

本検証に関する事例記事「充電ポートつきスマートドローンによる建設現場での監視・計測」

KDDIスマートドローンの運航管理システムについて

• 注1)

  国土交通省 建設業の働き方改革の現状と課題 令和3年11月

• 注2)

  「令和2年度 北勢BP坂部トンネル工事」

• 注3)

  「G6.0&NEST」は、Coretronic Intelligent Robotics Corporation (本社: 台湾新竹市 (タイワンシンチクシ)、President: Andy Hsin) 製のドローンポート付き自動充電ドローンです。

• 注4)

  SfM: Structre from Motionとは撮影した複数枚の写真から対象物の形状を3Dで再現する手法です。

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