JパワーとKDDI共同で、全国約40箇所の電力設備ドローン点検実証を実施

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2021年11月18日

電源開発株式会社
KDDI株式会社

電源開発株式会社 (本社: 東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員: 渡部 肇史、以下 Jパワー) とKDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 髙橋 誠、以下 KDDI) は、全国に点在するJパワー保有設備のドローン点検実証を、水力発電設備約40箇所を皮切りに、2021年11月1日から順次実施しています。ダム、配電線、建屋などの電力関連設備をドローンで撮影、三次元モデル化し、設備異常の自動検出や経年劣化状況の解析といった技術を用いて、作業効率化、既存の点検作業との精度の比較や代替可能性などを検証します。

なお、JパワーはKDDIの協力の下、2021年8月に設備点検でのドローン活用を推進する総合窓口 (以下 本窓口) をJパワー社内に設置しています。今回の全国点検実証後も、本窓口を通じてJパワーの電力設備点検技術と、KDDIのドローン飛行・運用技術を組み合わせ、水力発電、火力発電、風力発電などの電力設備のドローン点検への取り組みを推進していきます。

<ドローンで撮影したデータから三次元モデル化した例: 糠平発電所>

Jパワーは、これまで電力設備点検の安全性向上や作業時間・コストの削減に向け、送電線・架空地線自律撮影技術を使った送電設備点検ドローンの技術開発など、ドローン利活用推進に取り組んできました。その取り組みの中で、2020年9月からKDDIと共同で、風力発電設備においてドローンのオートフライト機能 (自動飛行機能) を活用したブレード (風車の翼部分) 点検実証を実施し、点検時間を従来の10分の1程度に短縮することに成功しました。2021年5月からは、67基の風力発電設備を対象にオートフライト機能を活用したドローンによるブレード点検を開始し、すべて完了しています。

KDDIは、ドローンが日常生活を支えるインフラとして、物流・監視・農業などのさまざまな分野で活躍する社会の実現に向け、4G LTEなどのモバイル通信でドローンを遠隔制御し、安全な長距離飛行を実現するスマートドローンプラットフォームを開発・提供しています。

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両社は今後も、ドローンによる電力設備点検などを通じた協力関係の下、さまざまなソリューションを提案し続けるとともに、一層の電力設備の保守高度化・効率化に資する取組みを推進していきます。

詳細は別紙をご参照ください。


<別紙>

■電力設備のドローン点検実証について

1. 概要

全国約40箇所の電力設備をドローンで撮影、三次元モデル化などを実施し、点検への適用に向けた実証を行います。

2. 実証内容

  • (1)
    電気設備
  • 開閉所設備外観点検 (鉄構、架線、保安保護柵、碍子など)
  • 配電線点検 (架線、送電線劣化、電柱、碍子など)
  • 災害時遠隔地状況確認
  • 冬季入所困難地点点検
  • 放水口内の点検 (水中ドローン)
  • (2)
    土木設備
  • 洪水吐 (コンクリート面クラック (ひび割れ)、ゲート類鋼構造物の発錆など)
  • ダム堤体 (コンクリート面クラック、補修箇所など)
  • 水圧鉄管 (管路の変状、発錆など)
  • 取水口、放水口 (取水放水状況確認、コンクリート面クラックなど)
  • (3)
    建築物
  • 建屋外観 (壁面クラック、剥離、雨どい点検など)

<ドローンによる水力発電設備点検のイメージ図>


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