浜松市とKDDI、中山間地域活性化を目的とした連携協定を締結

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~アワビ陸上養殖の水質管理効率化を目的としたIoT実証事業を開始~

  • 静岡県浜松市
  • KDDI株式会社

2019年3月18日

静岡県浜松市 (市長: 鈴木 康友、以下 浜松市) と、KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI) は、ICTを活用した浜松市の中山間地域活性化に関する協定 (以下 本協定) を2019年3月18日に締結しました。
本協定の取り組みにより、浜松市のアワビ陸上養殖の水質管理を目的とした、IoT実証事業を2019年4月より開始し、水質管理の効率化を目指します。

■本協定の内容

  • (1)
    アワビ陸上養殖現場等へのICT/IoT導入に関する事項
  • (2)
    その他双方が必要と認める事項

本協定を通じて、浜松市とKDDIは、相互連携と協働による活動を推進し、5Gを見据えたICTをはじめとする双方の資源を有効に活用することにより、浜松市の中山間地域活性化を図っていきます。

詳細は別紙をご参照ください。


<別紙>

本実証事業について

1. 背景と課題

「中山間地域の人口減少」、「産業不足」という課題を抱えている浜松市では、新たな産業創出を目的に、2015年1月よりアワビの陸上養殖事業に取り組んでいます。
水産物の陸上養殖は、海水温の変化と病原菌などの環境変化による被害のリスクが減り、年中通して安定した出荷が可能になるメリットがあります。
一方、アワビの陸上養殖は、1日1回、水槽の目視による確認、および匂いの確認とともに、水温等の環境情報を作業スタッフが手作業で取得しています。加えて、水槽の中のアワビを直接手で触り生死確認をする際、死がいの回収が遅れることでアンモニア等の有害な成分が充満し、水槽全体のアワビが全滅する恐れがあります。
アワビの安定供給や大規模化を図る浜松市と地域課題に関する意見交換を実施するなかで、アワビ陸上養殖の水質管理の効率化を望む声が多いことから、本実証事業の取り組みに至りました。

2. 実証内容

本実証事業において、「水質センサー」と「遠隔監視カメラ」等を導入し、水質管理の効率化とデータ蓄積を図る取り組みを2019年4月より開始します。あわせて、新たな種苗の飼育にも挑戦し、浜松市に適した養殖技術を確立するとともに、将来的に、地域特産品として販路拡大を目指します。

<本実証事業イメージ>

  • (1)
    水質センサー
    遠隔計測に対応した水質センサーを水槽に設置し、水温・塩分濃度・pHを計測し、1時間に1回クラウドにデータを送信し、養殖管理者はスマホ等で情報を確認します。水質異常時は、メールにてアラートを受信することで、24時間リアルタイムな水質管理を実証します。
  • (2)
    遠隔監視カメラ
    ろ過槽に遠隔監視カメラを設置し、水の汚れ具合を映像として撮影し、1時間に1回クラウドにデータを送信します。養殖管理者はスマホ等で情報を確認し、水質異常を早期検知することで水質の悪化を防止することを実証します。また、映像データからアワビの生死判定を目指します。

3. 実証場所

静岡県浜松市天竜区佐久間町中部 旧佐久間学校給食センター施設 (予定)

4. 各者の役割

  • 浜松市: 実証フィールドの提供やニーズの集約・調整、効果検証
  • KDDI: 実証機器、通信環境、クラウドサーバーの提供

  • ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
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