経済産業省「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」に参画

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~蓄電池等を利用した分散エネルギーの効果的活用モデルを構築~

  • 株式会社エナリス
  • KDDI株式会社

2018年5月30日

株式会社エナリス (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 小林 昌弘、以下 エナリス) とKDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI) は、2018年5月29日、経済産業省が今年度実施する「平成30年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント (該当項目へジャンプします注1) 構築実証事業費補助金/VPPアグリゲーター事業」(補助事業者: 一般財団法人環境共創イニシアチブ) に採択されたことをお知らせします。
本実証事業において、お客さま宅に分散する太陽光発電や蓄電池等のエネルギーリソースを効率的に管理・制御する仕組みを構築し、今後、電力需給に関する供給力・調整力として実用化することを目指します。

実証事業全体イメージ図

エナリスおよびKDDIは、平成28年度から経済産業省 (補助事業社: 一般財団法人エネルギー総合工学研究所) が実施している「バーチャルパワープラント構築実証事業」に共同で参画してきました。今年度は、エナリスおよびKDDIに加え、戸田建設株式会社 (本社: 東京都中央区、代表取締役社長: 今井 雅則、以下 戸田建設)、京セラ株式会社 (本社: 京都市伏見区、代表取締役社長: 谷本 秀夫、以下 京セラ)、株式会社グリムスソーラー (本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 加藤 孝介、以下 グリムスソーラー) と連携し実証を進めていきます。

本実証事業は、電力ピーク需要を踏まえた電源投資への抑制効果や再生可能エネルギーの普及・拡大だけでなく、IoTの技術を活用する先進的な事例としても、今後の新ビジネスの創出に寄与するものと考えています。
エナリスおよびKDDIは、本実証事業を通じて、将来のエネルギー社会の高度化に貢献していきます。

詳細は別紙をご参照ください。


<別紙>

1. 参画する事業名称

補助事業「エネルギーサービスの多様化に資するVPP実証事業」

2. 実施内容

  • (1)
    蓄電池制御技術の検証
    起動するレスポンスが早いという蓄電池の特性を活かし、「ディマンドリスポンス (該当項目へジャンプします注2) 要請」から15分以内または5分以内といった迅速な制御の精度検証に加え、30分単位で指令値が変更される「ディマンドリスポンス要請」への円滑な対応や電力需要を増やす「上げDR」に関する制御技術についても検証を行います。
    また、今後創出される電力取引市場 (需給調整市場) を見据え、本取組みの活用の可能性も検証します。
  • (2)
    需要家の負荷変動に対応したベストミックスな制御の検証
    起動レスポンスが早く機動性が高い蓄電池と、出力が安定した後の継続性が高い高圧設備のそれぞれのメリットを活かして、より効率的な統合制御の実現可能性を検証します。
  • (3)
    蓄電池を活用した電力網への逆潮流 (該当項目へジャンプします注3) の実施
    FIT (該当項目へジャンプします注4) 切れの太陽光エネルギーが出てくる2019年以降を見据え、お客さま宅側の蓄電池から電力網側に電気を送る逆潮流を実施します。これにより、FIT切れ以降、太陽光エネルギーを蓄電池に充電し、宅内で消費しながら、余った電気を事業者に買い取ってもらうといったエネルギーの有効活用モデルを構築します。

3. 各社の役割

  • アグリゲーションコーディネーター (エナリス、KDDI)
    リソースアグリゲーター等と連携して統合管理を担当し、電力小売や電力市場等での取引を想定した実証を行います。
  • リソースアグリゲーター (戸田建設、エナリス、京セラ、グリムスソーラー)
    お客さまと蓄電池等の制御に関する契約を締結し、アグリゲーションコーディネーター等と連携して蓄電池の遠隔制御および統合管理を実施します。

4. 実施場所および実証対象者

東京電力、中部電力、関西電力、九州電力の各エリアにおける高圧および低圧のお客さま

5. 実証期間

2018年5月29日から2019年2月1日

【参考資料】

  • 注1)
    高度なエネルギーマネジメント技術により、電カ網上に散在する再生可能エネルギー発電設備、蓄電池等の蓄エネルギー設備、およびディマンドリスポンス等、お客さま宅のエネルギーリソースを統合的に制御することで、あたかも一つの発電所のような機能を仮想的に構成したもの。
  • 注2)
    卸電力市場価格の高騰時または電力網の信頼性低下時に、電気料金の設定やインセンティブの支払いに応じて電力の使用を抑制するよう、お客さま側の電力消費パターンを変化させること。
  • 注3)
    太陽光発電システム等の自家発電設備や蓄電池設備から電力網に電気を流すこと。
  • 注4)
    固定価格買い取り制度。再生可能エネルギーの普及・拡大を図るため、エネルギーの買い取り価格を法律で定めたもの。

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