2017年5月18日
福島県南相馬市 (市長: 桜井 勝延) は、在宅医療が必要な患者に対する医療体制を強化するため、2017年5月18日より、南相馬市立小高病院 (所在地: 福島県南相馬市小高区、以下 小高病院) にてタブレット端末を活用した「オンライン診療」(遠隔診療) の提供を開始します。
株式会社メドレー (本社: 東京都港区、代表取締役医師: 豊田 剛一郎、代表取締役社長: 瀧口 浩平、以下 メドレー)、KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 田中 孝司、以下 KDDI) は市と協力し、本取り組みの円滑な運営を支援します。
南相馬市小高区は、2016年7月に避難指示が解除されたエリアで、住人の帰還が進みつつあります。しかし、帰還者の多くは高齢者であり (注)、身体・交通の事情から通院が困難なため、在宅医療を必要とする患者も少なくありません。一方で、地域の中核病院となる小高病院は、常勤医師1人・非常勤医師3人が交代で運営している状況で、在宅医療患者への対応が課題となっています。
こうした背景を受けて、南相馬市は5月より、小高病院にて在宅医療を必要とする患者を対象としたオンライン診療を開始します。医師がオンライン診療による対応を可能と判断した場合に、看護師がタブレット端末を持ち患者宅に訪問し、医師はタブレット越しに診療を行います。
在宅医療における医師の移動時間が削減されることで、対応可能な患者数が増加し、地域の医療提供体制の強化につながります。
本施策の実施にあたり、メドレーはオンライン診療アプリ「CLINICS (クリニクス)」を、KDDIは看護師が利用するタブレット端末をそれぞれ提供し、安定したオンライン診療の導入および運用を支援します。メドレーはすでに全国約400医療機関への「CLINICS」導入実績があり、さまざまな地域や診療科におけるオンライン診療を支援しています。また、KDDIは通信事業者として、日々通信ネットワークを整備しており、広いエリアで安定した通信サービスを提供しています。両者はこれらのノウハウをもとに、南相馬市とともにオンライン診療の最適な提供体制を構築します。
本件を通じて、南相馬市は住民が安心して帰還できる医療体制の整備を進めてまいります。メドレーおよびKDDIは、地域におけるオンライン診療の活用モデルを確立し、全国への普及を目指します。
「CLINICS」は、予約からビデオチャットでの診察、決済や薬・処方箋の配送までオンラインで完結することのできるオンライン診療アプリです。患者は手持ちのPCやスマートフォンを用いて、自宅や会社にいながら診療を受けることができます。2016年2月の提供開始以降、全国約400の医療機関に導入されています。(2017年4月現在)
通院にかかる待ち時間や移動時間を大幅に削減できることから、定期的な通院が必要なものの、家事・仕事で忙しいなどの理由で通院が困難な方の早期治療開始や治療継続を支援することができます。
メドレーは、エンジニアと医師・医療従事者を含む開発チームを有し、「医療ヘルスケア分野の課題を解決する」というミッションのもと、インターネットサービスを提供しています。現在は、よりよい医療・介護の実現に向けて、以下の4つのサービスを展開しています。
会社概要
設立: 2009年6月5日
所在地: 東京都港区六本木7-15-7 新六本木ビル 7F
代表取締役医師: 豊田 剛一郎
代表取締役社長: 瀧口 浩平
KDDIは、3,800万を超える個人のお客さまには「au」ブランドの移動通信と固定通信に加えて、金融・コマース、物販 (au WALLET Market)、電力 (auでんき) などお客さまの生活に新たな価値をお届けする「ライフデザイン企業」を目指しています。また、法人のお客さまには、移動通信事業やICT事業に加えて、さまざまなパートナー企業と連携し、お客さまのビジネスに貢献するサービス・ソリューションをワンストップで提供しています。さらに、グローバルでは高い信頼性と高品質なデータセンター「TELEHOUSE」を中核に、IoTに最適なICT環境の提供を目指しているほか、新興国などにおけるコンシューマビジネスにも積極的に取り組み、世界各国の経済成長や国民生活の向上に貢献していきます。