2015年1月14日
KDDIは、通常の商用電力に加え、太陽光発電と蓄電池の「3つの電力」を時間帯や天候に応じて効率的に活用する携帯電話基地局「トライブリッド基地局」を2009年12月に国内で初めて設置し、運用しています。トライブリッド基地局は、商用電力のみを活用する基地局に比べ、年間のCO2排出量を最大約30%削減できることが実証されており、今後、グローバルで地球温暖化対策を実現するため、トライブリッド基地局の海外での展開を目指しています。
この度、経済産業省が二国間クレジット制度 (Joint Crediting Mechanism。以下 JCM) (注) の実現に向けて公募した「地球温暖化対策技術普及推進事業」において、KDDIが提案した「インドネシア共和国 (以下 インドネシア) における携帯電話基地局へのトライブリッド技術の導入によるJCMプロジェクト実現可能性調査 (以下 本調査)」が採択されました。
KDDIは、本調査で、インドネシアにおいて、通信環境や電力事情の調査、トライブリッド基地局の導入による温室効果ガス排出削減効果の「見える化」、事業性や排出削減効果の評価手法の確立などを実施します。本調査結果を踏まえ、インドネシアにおけるトライブリッド基地局の普及による温室効果ガスの削減を目指していきます。
なお、2014年11月には、インドネシアより通信関係者ならびに工事関係者を招致し、トライブリット技術に対する理解を深めるため、セミナーおよびトライブリッド基地局の視察を実施しました。
KDDIは、今後もグローバル企業としての重要な責務である地球環境保護に貢献するべく、最新技術を活用しながら、環境に配慮した取り組みを進めていきます。
トライブリッド基地局は、商用電力に加え、太陽光パネルによる発電、深夜電力により蓄電池に充電された電力を時間帯や天候に応じて効率的に活用する携帯電話基地局で、商用電力のみを使った基地局と比較し、最大約30%のCO2排出量の削減が見込めます。KDDIは、2009年12月に国内初のトライブリッド基地局を設置し、2014年3月末には日本全国100カ所まで拡大しています。
日本政府は、世界規模で温室効果ガスを削減し、地球温暖化対策を実現するために、新興国への低炭素技術や製品の導入支援を推進しています。また、JCMを実現し、優れた低炭素技術・製品・システム・サービス・インフラの普及加速と途上国の持続可能な開発に貢献するとともに、日本からの温室効果ガス排出削減への貢献を、測定・報告・検証・評価し、日本の排出削減目標の達成に活用することを目指しています。
「地球温暖化対策技術普及推進事業」は、制度構築の可能性のある相手国に対する政策の提言や、低炭素技術・製品の普及等に向けた事業スキームの提案などを行うことにより、JCMと日本の低炭素技術・製品の有用性を明らかにするものです。
(参考) 地球温暖化対策技術普及等推進事業について (NEDO)