国内初! LTE-Advanced向けアクティブアンテナシステムにおいて指向性制御技術を実装した屋外実験を実施

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  • KDDI株式会社
  • 株式会社KDDI研究所

2014年7月29日

KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 田中 孝司、以下KDDI) と株式会社KDDI研究所 (本社: 埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長: 中島 康之、以下KDDI研) は、LTE-Advanced向けの無線機内蔵小型アンテナ「アクティブアンテナシステム (Active Antenna System、以下AAS)」(注1) において、電波を強める方向と弱める方向を制御し、カバーエリア形状を自在に制御できる機能 (以下指向性制御技術) を実装した屋外実験を実施しました。AASに指向性制御技術を実装しての実験は国内初 (注2) であり、これにより他の基地局との干渉を抑え、より快適な高速通信の実現に貢献します。

AASは、同一筐体に複数のアンテナと小型無線機を搭載した基地局装置であり、従来の非一体型装置と比べて、カバーエリアが拡大するほか、基地局設置の省スペース化、消費電力や基地局設置コストの削減等が可能となります。3.5GHz帯など高い周波数帯に用いることで効果が高いとされ、4G以降の将来のモバイルネットワークでの活用が期待されています。

KDDI研は、2012年3月に従来型アンテナと同等サイズまで小型化したAASを試作開発し (注3)、2013年3月には世界標準のインターフェースであるAISG (注4) に対応した指向性制御技術を考案し、AASに関する特許4件を出願しています。
KDDIは、LTEの国際標準化プロジェクトである3GPPにおいて、AASの標準化に関する提案を複数提出しており、国際標準仕様の策定に貢献しています。

KDDIとKDDI研は、2014年3月より、栃木県栃木市において、AASの指向性制御技術の有効性を検証するため、AASをマクロセルに用いた屋外実験を実施しました。その結果、従来の基地局装置と比較して、マクロセル内のスモールセルエリアでのダウンロード速度が約1.6倍となることを実証したほか、消費電力を約50%低減できることを確認しました。

KDDIとKDDI研は、次世代通信においても快適に通信をご利用いただけるよう、新技術の研究・開発および実用化に向けた活動を継続していきます。

  • 注1)
    アンテナの開発は、KDDI、KDDI研および電気興業株式会社が共同で実施しています。
  • 注2)
    2014年7月29日時点。KDDI研究所調べ。
  • 注3)
    2012年3月6日 KDDI研究所プレスリリース
    新規ウィンドウが開きます「LTE-Advanced基地局用 無線装置内蔵小型アンテナの試作開発に成功」
  • 注4)
    AISG (Antenna Interface Standard Group): 基地局装置やアンテナを制御するための国際標準インターフェースおよび通信プロトコル

詳細は別紙をご参照ください。
別紙:国内初! LTE-Advanced向けアクティブアンテナシステムにおいて指向性制御技術を実装した屋外実験を実施


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